「TOEIC頻出単語1000」
「英検のよく出る単語集」
書店に行くと、頻出単語を掲載している教材を数多く見ることができます。
多くの人が、一度は単語帳で勉強した経験があるでしょう。
私も以前市販の単語帳を使っていましたが、覚えては忘れの繰り返しでした。
時間をかけた割には身につかなかったという経験をしています。
その悔しさをバネに、いろいろと勉強方法に工夫を重ねてきました。
単語を効率的に覚える方法とは何か?
結論を言うと、単語は文章の中で覚えるようにすると、最も効率的です。
なぜなら、同じ単語を使ってもそれぞれの文章の中で、意味や用法が変わってきますから、
単語を単独で覚えても、文章を組み立てる際に使い方が分からなければまったく意味がありません。
使い方が分からなければ、実践では何の役にも立ちませんからね。
私は単語を覚える際には、英英辞典を活用します。
以下、具体的な使い方をご紹介しましょう!
まず、単語の定義を英文で理解します。
次に、例文を暗誦し、紙に書いて覚えます。
例文を覚えることで、単語を覚え、使い方も覚えられますから、まさに一石二鳥といえます。
英英辞典は、英語を英語のままに理解する習慣をつけるためには欠かせないアイテムです。
英語独自の定義や考え方は、しばし日本語の中には適切な表現がないことがありますからね。
英和辞典を使っている人は、なるべく早く英英辞典に転向することをお勧めします。
ここで、単語を効率的に覚えるためのひとつのヒントをご紹介しましょう。
ひとつの単語を調べる時に、下記の項目も一緒に調べるようにします。
・類義語
・反義語
・派生語
コインに裏と表があるように、物事には必ず相反する概念が存在します。
それらは切っても切れない関係にあるのです。
ひとつの単語を覚えるときは、必ず上記3点も同時に覚える習慣をつけましょう。
関連付けて覚えることで、より定着率も上がります。
この方法を続けていくと、驚くほど語彙力がアップします。
効果的な勉強方法として、数多くの本の中でも紹介されていますから、その有効性は証明済です。
<英文和訳、和文英訳について>
英文和訳や和文英訳は英語学習にとって大きな障害となります。
I went to America.(S+V+O)
私はアメリカに行きました。(S+O+V)
われわれの習慣として、英文和訳をする際、後ろから訳そうとします。
なぜなら、日本語の文体に合わせたほうが、理解しやすいからです。
しかしこの方法では、英語をナチュラルスピードで聞いたときついていけません。
英語が聞き取れないのは、日本語の神経回路で聞き取ろうとしているからです。
習慣になっているため、無意識のうちに頭の中で日本語と同様の処理を行ってしまいます。
文章というのは明確な規則があり、品詞の役割も決まっています。
よって、書かれている順序にも明確な意味があるのです。
ナチュラルスピードの英語を理解するためには、聞こえた順番で意味を汲み取らなければなりません
上記の例では、日本語と英語では、動詞と目的語の位置が逆になっていることが分かります。
ここから、英文和訳になれているわれわれにとって、克服すべき問題点が明らかになります。
それは、「英語の順序で意味を理解する」ということです。
長年英文和訳に慣れ親しんできたため、後ろから訳す習慣を克服することは並大抵ではありません。
和文英訳についても、上記と同様のことが言えます。
元来、日本では翻訳や通訳の能力が必要とされてきました。
海外の文献を訳し、その内容を多くの人に普及させることが目的だったからです。
日本人は長年の鎖国政策により、異文化をシャットアウトし、単一民族だけで生活してきた歴史があります。
つまり、外部の情報を一切必要としない、自己完結型の社会だったのです。
しかし、明治維新などにより西洋文化を受け入れ始めたとき、どうしても外国語を理解する必要が出てきました。
そのときに必要なスキルが、翻訳であり、通訳だったわけです。
日本は人情を重んじる社会であり、言葉にも情緒豊かな表現が多数用いられます。
一方アメリカなどは契約を重んじる社会であり、言葉には論理的な表現が多数用いられます。
文の構造も、日本と比べ一定のルールのもと、一貫性のあるものになっています。
英語の翻訳では、必ずしも一語一句正確に日本語に訳せるわけではありません。
分からない表現は、日本人に分かりやすいように手を加えられます。
翻訳や通訳の経験がある人なら、その難しさを理解できるでしょう。
翻訳や通訳の専門家は、英語能力と同時に、豊富な日本語表現能力も必要なのです。
話がわき道にそれてしまいましたが、
単語を覚える際には、既製の単語集に頼るのではなく、ぜひ英英辞典の活用をお勧めします。
非効率な勉強と決別するために、早めに効率的な勉強方法を習慣づけて下さいね!
あなたは今、「単語帳からの脱却」にいます。