赤ちゃんは、身の回りのものを指差し、一つずつ言葉を身につけていきます。
親の言葉を繰り返し真似して、語彙力を増やしていきます。
この赤ちゃんが言葉を身につける過程には、英会話上達のためのとても重要な
ヒントが詰まっています。
見たもの、感じたことを言葉で表現する。
赤ちゃんは、目が見えて最初に目にするのは父親や母親でしょう。
「お父さん、お母さん」というのが最初に覚える言葉だと思います。
次第に、身の回りの生活用品や、絵本のキャラクター、ぬいぐるみの名前などを
覚えていきます。
赤ちゃんにとっての言葉の基礎は、日常生活にあります。
日常生活のことを表現できれば、日々の生活に困ることはありません。
日常のことさえ分かれば、生きていくのに支障はないのです。
私たちも、英会話を学び始めた時は、赤ちゃんと同じ。
まずは、身の回りのことを英語で言う練習をしなければなりません。
それができたとき、はじめて基礎力が身についたと言えます。
応用力は、基礎の延長線にあります。
基礎を飛ばして、いきなり応用を身につけようとする人がたくさんいます。
彼らの多くは途中で挫折し、英語学習を止めてしまう人がほとんどです。
基礎とは、100回やって100回とも正解する力のことです。
間違えたり迷ったりしているうちは、基礎が身についたといえません。
活躍しているピアニストでも、最初は「ド・レ・ミ・ファ・・・」から始めました。
次第に和音やコードを学び、曲が弾けるようになります。
ピアニストにとって、指使いを間違えないことは基本中の基本。
プロになれば、高度な演奏技術に加え、豊かな表現力が求められます。
正確に引くことなら、ロボットでもできる。
思いを曲に乗せることで、聴衆の五感に訴え、感動を呼び起こすのです。
英会話でも同じこと。
まずは身の回りのことを言えるようになりましょう。
いつも見るもの、触れるもの、食べる物、日常生活で感じることなど。
赤ちゃんのように、身の回りのことを注意深く観察し、指差すものを正確に言葉で
表現する練習を積んでください。
それが英会話上達の第一歩です。
身の回りのことが分からないのに、いきなりビジネス英語などを学んでも身につきません。
基礎を飛ばして、いきなり応用に行くようなもの。
「基礎の延長線に応用力がある」ということをいつも思い出してください。
時間がかかっても、まずは基礎をしっかり身につけてください。
応用は、基礎がたくさん組み合わさっただにすぎません。
基礎が身につけば、応用力も自然に身についていくのです。
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